MaxDiff分析(マックスディフ分析/ベストワースト・スケーリング)
複数の候補の中から「最も重視するもの」と「最も重視しないもの」を選んでもらう設問を繰り返し、項目ごとの相対的な重要度・選好度を数値化する分析手法です。マインディアは、評価項目の設計から調査票の作成、実査、分析、レポートまでを一つのパッケージとして提供します。
MaxDiff分析とは
MaxDiff分析(Maximum Difference Scaling)は、ベストワースト・スケーリング(Best-Worst Scaling)とも呼ばれる定量調査の分析手法です。評価したい項目を数個ずつ組み合わせて提示し、回答者にその中で「最も当てはまるもの(Best)」と「最も当てはまらないもの(Worst)」を1つずつ選んでもらいます。
組み合わせを変えながら同じ形式の設問を繰り返すことで、すべての項目について「どれだけ選ばれ、どれだけ選ばれなかったか」のデータが集まります。簡易的にはBestに選ばれた回数からWorstに選ばれた回数を引いて集計でき、より厳密には多項ロジットモデルや階層ベイズ(HB)推定により、全体および回答者ごとのスコアを推定します。
スコアは項目間で比較できる共通の尺度で表されるため、単純な順位だけでなく、項目間の差の大きさや、セグメントごとの優先順位の違いまで読み取れます。
Q. 次の中で、チョコレート菓子を選ぶときに「最も重視するもの」と「最も重視しないもの」を1つずつお選びください。
| 最も重視する | 項目 | 最も重視しない |
|---|---|---|
| 価格の手頃さ | ||
| 味の好み | ||
| パッケージのデザイン | ||
| 1個あたりのカロリー |
MaxDiff分析の特徴
項目間の差が明確に表れる
5段階評価などの評定尺度では多くの項目が「重要」に集まりがちですが、MaxDiffは提示された候補の中で必ず優劣を選ぶため、項目間の差が表れやすくなります。
回答のクセに左右されにくい
高い評価をつけやすい、中間を選びやすいといった尺度の使い方の個人差や、国・地域による回答傾向の違いの影響を受けにくい形式です。
回答者が判断しやすい
1画面で比較するのは数個の項目だけです。多数の項目を一度に順位づけしてもらう形式と比べて回答者の負担が小さく、直感的に答えられます。
多数の項目を同じ尺度で比較できる
提示する項目の組み合わせを実験計画に基づいて設計することで、数十個程度の項目でも、すべてを同じ尺度で比較できます。
MaxDiff分析の活用シーン
訴求ポイント・メッセージの選定
広告やパッケージで打ち出すベネフィットやメッセージの候補から、ターゲットに響くものを絞り込みます。
機能・仕様の優先順位づけ
商品開発や機能追加の検討で、利用者が重視する機能を優先順位として示します。
コンセプト・ネーミング候補の絞り込み
定性調査やAIによる分析で洗い出した多数の候補を、定量的なスコアで比較して絞り込みます。
購買・選択時の重視点の把握
商品やサービスを選ぶ際の重視点を把握し、年代や利用頻度などのセグメントごとの違いを比較します。
調査設計のポイント
評価項目の粒度と表現をそろえる
項目ごとに抽象度や文章の長さがばらつくと、正しく比較できません。1項目に1つの要素を入れ、同じ観点・同じ粒度の表現にそろえます。
提示数と繰り返し回数を設計する
1画面に提示する項目数と、各項目を回答者1人あたり何回提示するかは、項目数と回答負担のバランスで決めます。提示の組み合わせは、各項目の出現回数や項目同士の組み合わせが偏らないよう実験計画に基づいて作成します。
相対評価であることを踏まえる
スコアは提示した項目の中での相対的な位置づけです。各項目が「そもそも必要か」という絶対的な水準も知りたい場合は、アンカー付きMaxDiff(項目ごとに自分にとって重要かを別途たずねる形式)などを組み合わせます。
比較したいセグメントから回答数を決める
全体の結果だけでなく、属性やセグメントごとにスコアを比較する場合は、比較したいセグメントごとに必要な回答数を確保できるよう、対象者条件と回収数を設計します。
マインディアのMaxDiff分析パッケージ
調査の設計から実査、分析、レポートまでをワンストップで対応します。分析だけでなく、意思決定に使える形で結果をお届けすることを重視しています。
- STEP 01
課題整理・評価項目の設計
意思決定したい内容と対象者を整理し、評価項目のリストを作成します。必要に応じて、定性調査やAIを活用した消費者の声の分析から項目の候補を洗い出します。
- STEP 02
調査票・実験計画の作成
スクリーニング設問、MaxDiff設問の提示パターン、分析に必要な属性設問を含む調査票を作成します。
- STEP 03
実査
対象者条件に合うパネルを確保し、アンケートを配信・回収します。回収したデータの品質も確認します。
- STEP 04
分析
項目ごとのスコアを算出し、全体とセグメント別の優先順位を可視化します。目的に応じて、TURF分析による組み合わせの検討も行います。
- STEP 05
レポーティング
分析結果と示唆をレポートにまとめ、ご報告します。
主な成果物
- 調査票
- ローデータ・集計表
- MaxDiffスコア(全体・セグメント別)
- 分析レポート
成果物の形式・範囲、費用、スケジュールは、目的・対象者条件・回収数などに応じてお見積もりします。
よくあるご質問
MaxDiff分析とコンジョイント分析の違いは何ですか?
MaxDiff分析は、ベネフィット・機能・メッセージなど独立した項目同士の相対的な重要度を比較する手法です。コンジョイント分析は、価格・容量・機能などの属性と水準を組み合わせた製品案を評価してもらい、各属性・水準が選択に与える影響を推定する手法です。製品全体の仕様や価格の組み合わせを検討する場合はコンジョイント分析、多数の候補に優先順位をつけたい場合はMaxDiff分析が適しています。
評価項目はいくつまで扱えますか?
項目数に応じて1画面の提示数と設問の繰り返し回数を設計するため、数十個程度の項目でも同じ尺度で比較できます。項目が多いほど回答負担が増えるため、事前に項目を整理・統合したうえで、回答者ごとに提示する項目を絞り込む設計も含めてご提案します。
MaxDiff分析の結果はどのように活用できますか?
項目ごとのスコアにより、訴求ポイントや機能の優先順位を数値で示せます。全体の順位に加えてセグメント別の違いを比較できるほか、回答者ごとのスコアをもとにTURF分析で組み合わせを検討したり、選好の似た回答者のグループを把握したりすることもできます。
必要なサンプルサイズはどのくらいですか?
必要な回答数は、項目数や1人あたりの設問数に加え、どのセグメント単位で結果を比較したいかによって変わります。比較したいセグメントごとに安定した結果が得られる回答数を確保できるよう、目的に合わせて設計します。
費用や期間はどのくらいかかりますか?
項目数、対象者の条件、回収数、レポートの範囲によって変わります。お問い合わせいただければ、目的と条件を伺ったうえでお見積もりとスケジュールをご案内します。
ご要望に応じて、貴社の課題や既存の調査資産に合わせた最適な活用方法をご提案いたしますので、まずはお気軽にご連絡ください