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資生堂ジャパン株式会社様 定性調査データアーカイブ機能 導入プロジェクト責任者インタビュー

資生堂ロゴ

資生堂ジャパンご責任者様(当時)プロフィール

資生堂ジャパン株式会社
CMI(Consumer & Market Intelligence) バイスプレジデント
北澤 宏明 様

北澤様プロフィール写真

インタビュー

CMIという部署について教えてください。

CMI(Consumer & Market Intelligence)にはBusiness Intelligence、Marketing Intelligence、Sale & Collaboration Intelligenceという3つのチームがあり、それぞれビジネス、マーケティング、セールス・コラボレーションの各分野で情報活用を推進し、「知の高度化により組織をVision & Mission実現へ先導する」ことをミッションとしています。

今回の定性調査データアーカイブ機能の開発においては、「生活者理解、インサイト探索」のための定性調査などを管掌するMarketing Intelligenceチームが主導してマインディアさんと一緒に開発を行いました。

今回マインディアに依頼して開発した定性調査データアーカイブ機能はどのようなものでしょうか?

一言で言うと、定性調査に関する全てのデータをクラウド上に蓄積していき、資生堂ジャパンのマーケティングに関わる全員で適切に共有する機能です。

一度の定性調査を行うだけでインタビュー録画をはじめ、スクリーニング票、インタビューフロー、文字起こし、調査レポートなど様々なデータが作成されますので、それをクラウド上に蓄積していきます。そして、メンバーと調査ごとに設定された権限によって閲覧できる範囲を管理する機能も持っています。

Mineds for Insight Data画面サンプル
アーカイブ機能を開発するきっかけになったのは何でしょうか?

従来は定性調査を行っても、そこで得られる情報が、基本的には「その日・その場にいた該当のブランドチーム内での共有」にとどまってしまい、他ブランド・他部署へ横展開するには至っていない状況がありました。

生活環境の変化が激しい状況下において新しい市場を創造していくためには生活者の生の声を聞くことが不可欠だと思いますが、定性調査を行うには金銭的・時間的なコストがかかります。インタビューデータのアーカイブシステムによって、一度の調査から得られる「知」を増幅させ、リサーチの費用対効果を高められるのではないかと考えたのがきっかけです。このアイデアを実現に繋げられないかと考えていたときに、チームのメンバーが賛同してくれ、積極的に推進役を買って出てくれたことも大きな要因の1つです。

なぜパートナーとしてマインディアを選んだのでしょうか?

マインディアさんとはコロナ以前から取引がありましたが、特にコロナ後は本格的に定性調査のオンライン化を全社で推進したため、取引が更に拡大していた状況でした。資生堂ジャパンでは他社も含め多くの調査会社との取引がありましたが、オンライン定性調査の特許権を取得されていたり、AI自動文字起こしを導入されていたりと、マインディアさんの技術力は他の調査会社にはないものだと思います。

そのため、マインディアさんに共同開発を持ちかけました。

開発の際に重視していたポイントはありますか?

資生堂グループ内で多くのメンバーが使うことを想定していて、初期段階でも250人ほどのアカウントを発行しています。システムの使いやすさが業務効率に直結してくるため、初めて使うメンバーでも分かりやすく直感的な操作で使えるということを意識していました。

また、当然ですがインタビューに参加していただいた方のプライバシー保護は非常に重要です。アーカイブを閲覧できるメンバーの権限設定機能や動画をダウンロードせずに閲覧できる機能などにも気を遣いました。

データアーカイブ機能をどのように使用されるご予定でしょうか?

このシステムはマーケターの感性を刺激し、新しいアイデアを生み出すことで新しい市場を創造するためのものだと考えています。実は生活者の声の多くは、私たちメーカー側の人間にとっては耳の痛い話もあるのが実情ですが、積極的に生活者の生の声を傾聴し、「気づき」を豊かにしていくようにしたいと思っています。

とくに弊社が扱う商品・ブランドでは、カテゴリーやユーザー/ターゲットの特性によって、SNSなどのビッグデータを収集するだけではなく、自分たちから生活者に問いかけて情報を収集しないといけない場面も少なくありません。そういった場面で、計画的にインタビュー機会を増やしていく予定です。

システムでのAIの活用についてはどのようにお考えでしょうか?

今回のシステムではAIで文字起こしされたデータも蓄積していけることは非常に大きいメリットです。リアルタイムで参加していないインタビューのアーカイブを閲覧するときは、特定のキーワードに関わる部分の前後を確認するなどの対応が効率的です。その際、やはり文字起こしされたデータがあると、膨大なデータを全て確認しなくても済むため、これもスピーディーな対応の助けになります。

今後は会話の熱量や盛り上がりまで記録・データ化できるようになると、さらに効率的に知を獲得でき、使い勝手が良いものになると思うので、今後のマインディアさんの開発に期待しています。

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